ダツリョク
『フィクションでもノンフィクションでも…』始めますφ(..)
ワタシは、やたらと涙が出るようになった。
人に話かけられると、涙が出てくる。
セールスマンが来ても。
宅配便が来ても。
父の来客でも。
涙をこらえようとすればするほど、止まらない。
もちろん、出勤も出来なくなっていた。
ワタシが出勤しない事を心配して、お店から連絡がきたが、体調不良を理由に電話を切った。
ココロを護るために、身体が悲鳴をあげている。
原因がわからず、母には呆れられ、家に居るのも辛くなった。
焦る。
借金の返済もある。
家にお金を入れなくては、もっと居づらくなる。
又、お店から連絡が有った。
電話に出ると、兄さんだった。
ワタシはただ泣いていた。兄さんが今から行くから外出る準備をしろと言っていた。
あの助手席での脱力感が欲しかった。
ワタシは頷いていた。
その時、わかったような気がした。
離婚を考えていた時から、ずっと泣いた事がなかった。
気持ちにユトリが出たとき、ワタシのココロは悲鳴をあげる事を思い出したのかもしれない。
その日から兄さんは息子もセットでよくドライブに連れて行ってくれるようになった。
兄さんは何も聞かないし、ワタシも何も話さなかった。
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