フクエラビ
『フィクションでもノンフィクションでも…』始めます
「…では、来週月曜日の11時に来てください」
若い男性で、優しい感じの声だった。
アポ取りはOKだ。
何を着て行こうか…
リクルートスーツなんて持ってないし、有ったとしても現場事務所の面接には違う気がする。
でも、Tシャツにジーンズはダメだろうな。
ブラウスにスカート…
カットソーにスカート…
母と兄嫁も参加してのファッションショーを開催していると、なんだか違う方向に向かって行く。
出戻りのワタシに部屋は無く、仏壇の有る8畳の和室を使わせてもらっているが、足の踏み場も無いほど服を出してみたが決まらない…
玄関のチャイムが鳴り、兄さんの声がした。
妹が玄関を開けたらしい。10歳年の離れた中学生の妹は、出戻りの姉と、父や母の溺愛を受ける甥っ子が大嫌いというような態度をとっていた。
兄さんが部屋に入ってきて状況を把握したのか
「ミノルを保育園に迎えに行ってそのまま服を買いに行こう」
と言い出した。
もうお迎えの時間になってたんだ。
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