シンシント
『フィクションでもノンフィクションでも…』始めますφ(..)
クリスマスイブは病院も静かになる。
見舞いに来る人は少ないし、逆に仮退院する人が多い。
お昼の経過検査に医者から説明を受けた。
「帝王切開の出産後、無理をしたんでしょうね。子宮の傷口に卵巣が癒着していました。
通道検査をしましたが、詰まりが発見されました。両側とも受精ができない状態です。お子さんはお一人ですか?」
通道検査?
詰まり?
何を言ってるのか意味が解らなかったのでワタシから質問をしてみた
「もう子供はできないという事でしょうか…」
医者は慰めのつもりか子育ては一人でも大変だなんて話をしていた。
ワタシはボーっとしながら話を聞いていた。
医者は一通り説明が終わると、思い出したかのように
「術後に家族待合室にご主人さんがいらっしゃったので、説明はしておきました。息子さんがいらっしゃるのでと、おっしゃってましたよ。」
ワタシには旦那は居ない。
この医者は誰に話したのだろう…
クリスマスイブの夜はシンシンと更けていった。
息子に滑り台は届いただろうか。
明日 朝起きたら息子に電話しよう。
独りの夜は淋しい。
早く朝になればいいのに…
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